なかの歯科
ブログ
BLOG

歯周病のメインテナンスは、ただの歯石取りではありません

歯周病

2026.06.30

「歯科医院のメインテナンス=歯石取り」と思われている方は少なくありません。

もちろん、必要があれば歯石や汚れを取り除く処置を行います。ですが、歯周病のメインテナンスの目的は、単に歯石を取ることではありません。

大切なのは、歯ぐきや歯を支える骨の状態を確認し、歯周病が進行していないか、再発しやすい状態になっていないかを評価することです。

今回は、歯周病のメインテナンスで実際に何を見ているのかを、川崎区のなかの歯科がわかりやすく解説します。

歯周病は「治療して終わり」ではありません

歯周病は、歯と歯ぐきの境目に付着するプラーク、いわゆる細菌のかたまりが大きく関係する病気です。

歯ぐきに炎症が起こり、進行すると歯を支える骨が少しずつ失われていきます。初期の段階では痛みが出にくいため、ご自身では進行に気づきにくいこともあります。

歯周病治療では、まず歯ぐきの検査を行い、プラークコントロールの改善、歯石や感染源の除去、必要に応じた治療を行います。

その後、状態が安定したとしても、そこで終わりではありません。

歯周病は、生活習慣、歯みがきの状態、噛み合わせ、全身状態、喫煙、過去の歯周病の進行度などによって、再発や進行のしやすさが変わります。

そのため、治療後も状態を確認し続けることが大切です。

メインテナンスで見ていること

歯周病のメインテナンスでは、単に歯の表面をきれいにしているわけではありません。

たとえば、次のような項目を確認します。

・歯ぐきから出血がないか
・歯周ポケットが深くなっていないか
・磨き残しが増えていないか
・歯石やプラークがつきやすい場所はどこか
・歯の動揺が進んでいないか
・噛み合わせの負担が強くなっていないか
・詰め物や被せ物の周囲に汚れが残りやすくなっていないか
・生活習慣や全身状態に変化がないか

これらを確認することで、今のお口の状態が安定しているのか、それとも再び治療が必要な状態に近づいているのかを判断します。

つまりメインテナンスは、「歯石取りに行く日」ではなく、「歯周病の状態を確認し、必要な対応を行う日」と考える方が正確です。

歯石は原因というより、汚れが残りやすくなる要因です

歯周病の主な原因は、プラークの中にいる細菌です。

歯石は、プラークが唾液中の成分によって硬くなったものです。歯石そのものがすべての原因というより、歯石の表面がザラザラしているため、その周囲にプラークが残りやすくなることが問題です。

つまり、歯石を取ること自体が目的なのではなく、歯周病を悪化させる環境を改善するために、必要な部位の歯石やプラークを取り除きます。

逆に言えば、ただ機械的に全員同じように歯石を取ればよい、というものではありません。

その方の歯ぐきの状態、歯周ポケットの深さ、出血の有無、磨き残しの状態、過去の治療歴などを確認したうえで、必要な処置を判断します。

通院間隔は全員同じではありません

「3か月ごとに歯石取りをした方がいいですか?」と聞かれることがあります。

通院間隔は、全員一律に決まるものではありません。

歯周病の進行度が高い方、出血しやすい部位が残っている方、磨き残しが多い方、喫煙習慣がある方、糖尿病など全身状態の影響がある方は、短い間隔での確認が必要になることがあります。

一方で、歯ぐきの状態が安定していて、セルフケアも良好な方では、もう少し間隔を空けてもよい場合があります。

大切なのは、「何か月ごとに歯石を取るか」ではなく、「今の状態に対して、どのくらいの間隔で確認するのが適切か」です。

歯科医院での処置とご自宅でのケアはセットです

歯周病の管理では、歯科医院での処置だけでなく、ご自宅でのセルフケアがとても重要です。

毎日の歯みがき、歯間ブラシやフロスの使用、磨き残しやすい場所の確認が、歯ぐきの安定につながります。

メインテナンスでは、歯科医院側が一方的に掃除をするだけではなく、患者さんご自身がどこを磨きにくいのか、どの道具が合っているのかも確認します。

同じ「歯みがき」でも、歯並び、被せ物の形、歯ぐきの下がり方、ブリッジやインプラントの有無によって、適した清掃方法は変わります。

そのため、メインテナンスでは必要に応じて、歯ブラシや歯間ブラシの使い方も見直します。

まとめ

歯周病のメインテナンスは、ただの歯石取りではありません。

歯ぐきの出血、歯周ポケット、プラークの残り方、歯石の有無、噛み合わせ、被せ物の状態、全身状態などを確認し、歯周病が安定しているかを評価するための時間です。

必要があれば歯石やプラークを取り除きますが、それは目的ではなく、歯周病を管理するための一部です。

なかの歯科では、患者さんごとの歯周病リスクやお口の状態に合わせて、メインテナンスの内容や間隔をご提案しています。

「歯石取りに行く」というよりも、「歯周病の状態を確認する」という意識で、メインテナンスを受けていただければと思います。